ビタミンA(β-カロテン当量)が多く含まれる食品、欠乏と過剰摂取

日本食品標準成分表2015年版(七訂)に基づき、ビタミンA(β-カロテン当量)が多く含まれる食品および、少なく含まれる食品をランキング形式で紹介しています。

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ビタミンA(β-カロテン当量)が多く含まれる食品

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日本食品標準成分表2015年版(七訂)より

ビタミンA(β-カロテン当量)の摂取

基本的事項

 ビタミンA は、レチノイドといい、その末端構造によりレチノール(アルコール)、レチナール(アルデヒド)、レチノイン酸(カルボン酸)に分類される。経口摂取した場合、体内でビタミンA 活性を有する化合物は、レチノールやレチナール、レチニルエステル、並びにβ─カロテン、α─カロテン、β─クリプトキサンチンなどおよそ50 種類に及ぶプロビタミンA カロテノイドが知られている。

欠乏

 ビタミンA の典型的な欠乏症として、乳幼児では角膜乾燥症から失明に至ることもあり、成人では夜盲症を発症する。その他、成長阻害、骨及び神経系の発達抑制もみられ、上皮細胞の分化・増殖の障害、皮膚の乾燥・肥厚・角質化、免疫能の低下5)や粘膜上皮の乾燥などから感染症にかかりやすくなる。

 成人が4 か月にわたってビタミンA の含まれていない食事しか摂取していない場合でも、肝臓内ビタミンA 貯蔵量が20 μg/g 以上に維持されていれば血漿レチノール濃度は正常値が維持される。すなわち、肝臓内貯蔵量の最低値(20 μg/g)が維持されている限り、免疫機能の低下や夜盲症のような比較的軽微なビタミンA 欠乏症状にも陥ることはない6,7)

過剰摂取

 β─カロテン、α─カロテン、クリプトキサンチンなどのプロビタミンA カロテノイドからのビタミンA への変換は厳密に調節されているので、ビタミンA 過剰症は生じない。ビタミンA に変換されなかったプロビタミンA カロテノイドやリコペン及びルテイン、ゼアキサンチンなどのビタミンA にはならないカロテノイドの一部は体内にそのまま蓄積する。これらカロテノイドの作用としては、抗酸化作用、免疫賦活作用などが想定されている。 

 世界の代表的なコホート研究のデータをまとめた解析によると、各種カロテノイドの摂取量と肺がん発症率との間に有意な負の関連が示唆されている29)。一方、β─カロテンをサプリメントとして大量に摂取させた介入試験の結果を総合すると、β─カロテンの大量摂取はがん(特に肺がん)の予防に対して無効であるか、あるいは有害になる場合もあると考えられる30─33)。一方、前立腺に蓄積しやすいリコペンは前立腺がんの予防に34,35)、網膜黄斑に特異的に集積するルテイン及びゼアキサンチンは加齢性網膜黄斑変性症の改善に寄与することが示唆されている36,37)。また、カロテノイドの抗酸化作用は皮膚の光保護に機能すると考えられている38)。さらに、ルテイン及びゼアキサンチンの摂取は、網膜の色素維持に必須であることが示唆されている。ただし、カロテノイド摂取の有効性と安全性については、今後の研究成果を待たねばならない。

参考文献

5)Sigmundsdottir H, Butcher EC. Environmental cues, dendritic cells and the programming of tissue-selective lymphocyte trafficking. Nat Immunol 2008 ; 9 : 981─7.
6)Sauberlich HE, Hodges RE, Wallace DL, et al. Vitamin A metabolism and requirements in the human studied with the use of labeled retinol. Vitam Horm 1974 ; 32 : 251─75.
7)Ahmad SM, Haskell MJ, Raqib R, et al. Men with low vitamin A stores respond adequately to primary yellow fever and secondary tetanus toxoid vaccination. J Nutr 2008 ; 138 : 2276─83.
29)Mannisto S, Smith-Warner SA, Spiegelman D, et al. Dietary carotenoids and risk of lung cancer in a pooled analysis of seven cohort studies. Cancer Epidemiol Biomakers Prev 2004 ; 13 : 40─8.
30)The Alpha-tocopherol, Beta carotene Cancer Prevention Study Group. The effect of vitamin E and beta carotene on the incidence of lung cancer and other cancers in male smokers. N Engl J Med 1994 ; 330 : 1029─35.
31)Albanes D, Heinonen OP, Taylor PR, et al. Alpha-tocopherol and beta-carotene supplements and lung cancer incidence in the alpha-tocopherol, beta-carotene cancer prevention study : effects of base-line characteristics and study compliance. J Natl Cancer Inst 1996 ; 88 : 1560─70.
32)Omenn GS, Goodman GE, Thornquist MD, et al. Effects of a combination of beta carotene and vitamin A on lung cancer and cardiovascular disease. N Engl J Med 1996 ; 334 : 1150─5.
33)Hennekens CH, Buring JE, Manson JE, Stampfer M, Rosner B, Cook NR, Belanger C, La- Motte F, Gaziano JM, Ridker PM, Willett W, Peto R. Lack of effect of long-term supplementation with beta carotene on the incidence of malignant neoplasms and cardiovascular disease. N Engl J Med 1996 ; 334 : 1145─9.
34)Kavanaugh CJ, Trumbo PR, Ellwood KC. The U.S. Food and Drug Administration’s evidence- based review for qualified health claims : tomatoes, lycopene, and cancer. J Natl Cancer Inst 2007 ; 99 : 1074─85.
35)Van Patten CL, de Boer JG, Tomlinson Guns ES. Diet and dietary supplement intervention trials for the prevention of prostate cancer recurrence: a review of the randomized controlled trial evidence. J Urol 2008 ; 180 : 2314─21.
36)Chong EW, Wong TY, Kreis AJ, Simpson JA, Guymer RH. Dietary antioxidants and primary prevention of age related macular degeneration : systematic review and meta-analysis. BMJ 2007 ; 335 : 755.
37)Leung IY. Macular pigment : new clinical methods of detection and the role of carotenoids in age-related macular degeneration. Optometry 2008 ; 79 : 266─72.
38)Stahl W, Sies H. Carotenoids and flavonoids contribute to nutritional protection against skin damage from sunlight. Mol Biotechnol 2007 ; 37 : 26─30.

日本人の食事摂取基準(2015年版)より

まとめ

いかがでしたでしょうか。

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以上、ビタミンA(β-カロテン当量)が多く含まれる食品、欠乏と過剰摂取でした。

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