葉酸が多く含まれる食品と食事摂取基準、欠乏と過剰摂取

日本食品標準成分表2015年版(七訂)に基づき、葉酸が多く含まれる食品および、少なく含まれる食品をランキング形式で紹介しています。

食品群や水分量で絞り込んだりすることもできます。

 

また日本人の食事摂取基準(2015年版)から、葉酸の食事摂取基準と、欠乏症・過剰症も紹介しています。

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葉酸が多く含まれる食品

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可食部 100 gあたり

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( ): 推定値, -: 未測定, Tr: 微量

日本食品標準成分表2015年版(七訂)より

葉酸の食事摂取基準

μg/日1

性別男性女性
年齢等推定平均
必要量
推奨量目安量耐容
上限量2
推定平均
必要量
推奨量目安量耐容
上限量2
0~5(月)--40---40-
6~11(月)--60---60-
1~2(歳)7090-2007090-200
3~5(歳)80100-30080100-300
6~7(歳)100130-400100130-400
8~9(歳)120150-500120150-500
10~11(歳)150180-700150180-700
12~14(歳)190230-900190230-900
15~17(歳)210250-900210250-900
18~29(歳)200240-900200240-900
30~49(歳)200240-1000200240-1000
50~69(歳)200240-1000200240-1000
70以上(歳)200240-900200240-900
妊婦(付加量)+200+240--
授乳婦(付加量)+80+100--
1 妊娠を計画している女性、または、妊娠の可能性がある女性は、神経管閉鎖障害のリスクの 低減のために、付加的に400 μg/日のプテロイルモノグルタミン酸の摂取が望まれる。
2 サプリメントや強化食品に含まれるプテロイルモノグルタミン酸の量。

日本人の食事摂取基準(2015年版)より

葉酸の摂取

基本的事項

 葉酸は、p- アミノ安息香酸にプテリン環が結合し、もう一方にグルタミン酸が結合した構造であり、プテロイルモノグルタミン酸を基本骨格とした化合物である。天然に存在している葉酸は、グルタミン酸が1 個から数個結合している。その結合様式はγ(ガンマ)結合である。葉酸とは、狭義にはプテロイルモノグルタミン酸を指すが、広義には補酵素型、すなわち、還元型、一炭素単位置換型及びこれらのポリグルタミン酸型も含む総称名である。日本食品標準成分表2010 に記載された値は広義の意味の葉酸の値を、プテロイルモノグルタミン酸量として示したものである。そこで、食事摂取基準の数値もプテロイルモノグルタミン酸量として設定した。

 葉酸の補酵素型であるポリグルタミン酸型のテトラヒドロ葉酸は、一炭素化合物の輸送単体として機能する。葉酸は、赤血球の成熟やプリン体及びピリミジンの合成に関与している。

欠乏

 葉酸の欠乏症は、巨赤芽球性貧血(ビタミンB12 欠乏症によるものと鑑別できない)である。母体に葉酸欠乏症があると、胎児の神経管閉鎖障害や無脳症を引き起こす。また、動脈硬化の引き金になるホモシステインの血清値を高くする。

過剰摂取

 通常の食品で可食部100 g 当たりの葉酸含量が300 μg を超える食品は、肝臓を除き存在しない。通常の食品を摂取している人で、過剰摂取による健康障害が発現したという報告は見当たらない。

 アメリカにおいて、プテロイルモノグルタミン酸強化食品を摂取している人の血清葉酸値が高いことに起因する健康障害(悪性貧血のマスキング、神経障害など)が報告されている92)。ビタミンB12 が不足している人に大量のプテロイルモノグルタミン酸を摂取させると、大赤血球性貧血の発生をマスクし、より一層重篤な疾病である後外側脊髄変性を進行させるというものである93─96)

 アメリカ・カナダの食事摂取基準の葉酸の項にまとめられている表8─13100)のデータによると、妊娠可能な女性において、神経管閉鎖障害の発症及び再発を予防するために、受胎前後の3 か月以上の間、0.36~5 mg/日のプテロイルモノグルタミン酸が投与されているが、神経障害の報告はない。

 葉酸摂取量と脳卒中、心筋梗塞など循環器疾患発症率との関連は観察研究、特にコホート研究での報告が複数あり116─119)、そのうちの幾つかは有意な負の関連を認めている116,118)。そのため、葉酸のサプリメント(プテロイルモノグルタミン酸)を用いた介入試験(無作為割付比較試験)が相当数行われている。予防効果があるとする結果を得たものが多いが117)、その結果は必ずしも一致していない120)

 プテロイルモノグルタミン酸の摂取は、妊婦において生まれてくる子どもの神経管欠損症を予防することが、これまでの疫学実験で示されているが、一方でがん発症リスクとの関連が懸念されていた。約5 万人を対象にしたメタ・アナリシスの結果、プテロイルモノグルタミン酸を長期にわたって摂取しても、がん発症リスクは増大も減少もしないことが報告された121)

参考文献

92)Smith AD. Folic acid fortification : the good, the bad, and puzzle of vitamin B─12. Am J Clin Nutr 2007 ; 85 : 3─5.
93)Butterworth CE, Tamura T. Folic acid safety and toxicity : a brief review. Am J Clin Nutr 1989 ; 50 : 353─8.
94)Dickinson CJ. Does folic acid harm people with vitamin B12 deficiency? Q J Med 1995 ; 88 : 357─64.
95)Campbell NRC. How safe are folic acid supplements? Arch Intern Med 1996 ; 156 : 1638─44.
96)Smith AD, Kim Y─I, Refsum H. Is folic acid good for everyone? Am J Clin Nitr 2008 ; 87 : 517─33.
100)Food and Nutrition Board, Institute of Medicine. Folate. In : Institute of Medicinem ed. Dietary Reference Intakes : For Thiamin, Riboflavin, Niacin, Vitamin B 6 , Folate, Vitamin B 12 , Pantothenic Acid, Biotin, and Choline. Washington DC, The National Academy Press, 1998 ; 196─305.
116)Voutiainen S, Rissanen TH, Virtanen J. et al. Low dietary folate intake is associated with an excess incidence of acute coronary events : The Kuopio Ischemic Heart Disease Risk Factor Study. Circulation 2001 ; 103 : 2674─80.
117)Ishihara J. Iso H, Inoue M, et al. Intake of folate, vitamin B6 and vitamin B12 and the risk of CHD : the Japan Public Center-Based Prospective Study Cohort I. Am Coll Nutr 2008 ; 27 : 127─36.
118)Weng LC, Yeh WT, Bai CH, et al. Is ischemic stroke risk related to folate status or other nutrients correlated with folate intake? Storke 2008 ; 39 : 3152─8.
119)Wang X, Qin X, Demirtas H, et al. Efficiency of folic acid supplementation in storke pervention : a meta-analysis. Lanset 2007 ; 369 : 1876─82.
120)Toole JF, Malinow MR, Chambless LE, et al. Lowering homocysteine in patients with ischemic stroke to prevent recurrent stroke, myocardial infaction, and death : the Vitamin Intervention for Stroke Prevention( VISP) randomized controlled trial. JAMA 2004; 291 : 565─75.
121)Vollset SE, Clarke R, Lewington S, et al. Effects of folic acid supplementation on overall and site-specific cancer incidence during the randomised trials : meta-analyses of data on 50,000 individuals. Lancet 2013 ; 381 : 1029─36.

日本人の食事摂取基準(2015年版)より

まとめ

いかがでしたでしょうか。

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ぜひ参考にしてみてくださいね。

以上、葉酸が多く含まれる食品と食事摂取基準、欠乏と過剰摂取でした。

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